今年も多くの演奏会に訪れることができた。
今年一番の演奏会はやはり≪フィガロ≫新演出である。練りあげられた脚本、和と洋が融合した舞台衣装、そして比類なき音楽の高み。忘れがたきオペラ体験となった。
オーケストラや室内楽の演奏会にもたびたび足を運んだが、圧倒的な緊迫感でもって聴衆を虜にした、崔さんと上岡さんのデュオリサイタルを次席としたい。バッハのヴァイオリン・ソナタもさることながら、ショスタコーヴィチのソナタは圧巻だった。ため息のごとく心から自然とブラーヴォの声が洩れ出てしまったのは久々のことだった。年の初めの演奏会だったが今なお強烈な印象は薄れない。
そのほかライブで聴けてよかったのが大阪フィルによるマーラーの第3交響曲である。フィナーレの浄化の営みには心深く深くうち沈みこみ。第9交響曲に通ずる道はすでにかくしつらえてありき。そうそう生で聴けるものではないから本当に幸運だった。
- アーティスト: バーンスタイン(レナード),マーラー,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2015/09/23
- メディア: CD
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