趣味愉楽 詩酒音楽

人文系の書籍やクラシック音楽の紹介を中心としたエッセイ集

モノローグ、ペルソナ、ショスタコーヴィチ

 スラブ系の音楽はほとんど聴かない。唯一、ショスタコーヴィチだけは好んで聴く。

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集

ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲全集

 交響曲と並んで、弦楽四重奏曲は作曲者が生涯を通じて書きつづけたジャンルである。
 はっきりとした標題のあるものは1つもなく、ただ弦4部の言葉なき声を聴くのみである。声というより、ショスタコーヴィチの場合は叫びといったほうがいい箇所がいくつもある。
 最後の第15番(1974年)は全楽章がアダージョとして書かれている。作曲者のうちには一体なにが聞こえていたのだろうか。